エジプト遺跡最新情報2006
遺跡のリストは遺跡スケジュールガイド

遺跡特集!クローズアップ大遺跡

現在も日々発掘が進んでいるエジプトでは、遺跡や博物館でも、しばしば新しい変化が起こる。過去数年の間に整備された、エジプトの新しい遺跡や博物館を紹介しよう。

ハトシェプスト葬祭殿の最上段テラス
至聖所が残るハトシェプスト葬祭殿の最上段テラスが、長い修復の年月を経てオープン。

ゲートから建物までは乗り物(アラビア語で「タフタフ」で)で行き来するようになり、スロープまでの長い道を歩かなくても済むようになった。



メルネプタハ葬祭殿オープン


ルクソールのメムノンの巨像のそばにあるのが、新しく公開になった遺跡「メルネプタハ葬祭殿」だ(エジプトでもまだ知らない人がいる)。

メルネプタはラムセス2世の息子であるファラオ。この葬祭殿は、今は跡形もないアメンホテプ3世葬祭殿の石材を使って作られたと考えられ、事実上「アメンホテプ3世葬祭殿遺構」といったところ。

彩色付きの石材の断片が保管庫にきれいに収蔵されていて、丁寧な説明書きも。エジプトの面目を躍如する、見事に整備された遺跡&展示だ。



ルクソール博物館リニューアル
改築してほぼ倍の広さになったルクソール博物館。ルクソールからの出土品を収蔵しているだけあって、質の高さは保証付き。展示室中央にミイラを安置するなど、展示にも工夫が凝らされている。

カフェや書店も本格的なものを完備。夜遅くまで開いているので、ぜひ夕食後に足を運んでみたい。



ハトシェプストの聖船安置所完成

カルナック神殿の野外博物館(Open Air Museum)に再建された、ハトシェプスト女王の聖船安置所(通称「レッド・チャペル」)。「美しい!」のひとことに尽きる。

この野外博物館には、他にも見事な建築物が再建されている。訪れる人が少なく、ゆっくり見ていられる貴重なスポットのひとつ。




王家の谷ビジターセンター

以前レストハウスがあった王家の谷の入口で、日本の資金・技術援助によって、新しいビジターセンターが建設されている。

遺跡の説明パネルなどを展示、観光客が休息できる場所になる予定。現在、西岸にはこれといった観光客向けの施設がなく、トイレも仮設のものばかりなので、この施設のオープンには期待がかかる。完成は2006年2月の予定。